単純な接続の表現

NICを1枚、IPアドレス1つを持ち、1つのポートでサービスを提供しているWebサーバ2台と、様々な中継機器で接続した単純なネットワークシステムをモデルで表現した例を示します。

右図は、2台のWebサーバをハブ(L1R)で接続したものです。サーバとハブ、ハブとサーバは互いに物理的に接続されているため、L1において、異なるモジュールのノード間のリンクが存在します。ハブはL2以上のレイヤにノードを持たないため、L2以上においてはサーバのノード同士でリンクを持ちます。このL2以上のレイヤにおけるリンクは論理的なネットワークを表現するものであり、直接的な(L1における)接続がない場合においても、通信することが可能であれば直接つなぐことが可能です。

中継機器をL1RからL2R、L3R、L4Rに変えた場合の表現例を下図に示します。

ネットワークシステムの表現

物理的な接続のみが表現されたネットワークを、上記の接続表現を応用し、本モデルで表現すると下のようになります。サービス提供モジュールとして表現されたInternetは、モデル図の左側に位置しています。Databaseは、モデル図の右側に位置しています。

この図からは、例えばスイッチを介して接続されている3つのWebサーバは、L1においては直接リンクを持ちませんが、L3においては相互に直接通信が可能であるため、L3ノード同士のリンクがある、といったことが把握できます。

モデルのXML表記

[モデルによる表現の図]はJavaで開発された本モデルの描画ツールにより描画されたものです。本モデルはXMLによる表記が可能であり、このXMLを基に図が描画されます。XMLは、ノードを表す<node>要素とリンクを表す<edge>要素で構成されています。<node>要素には、MACアドレスやIPアドレスなど、主に各レイヤのノードに含まれるべき属性情報が子要素として含まれています。<edge>要素には、リンクの両端にあるノードの識別子が子要素として含まれています。